
「このままの勢いで国が発展すると、物流の量が増えすぎて10年後には街中が馬糞で埋もれてしまい、国が立ち行かなくなる!!」
・・・これは18世紀初頭のイギリス・ロンドンでのお話。
そうです、当時の物流は全て馬車が担っていたのですね。
実際にはどうなったのか?
言うまでもありませんが、蒸気機関が発明されて産業革命へとつながっていきます。
「電話なんてもんが普及したら、日本中が失業者で溢れかえり社会不安が起きるぞ!」
・・・これは明治初頭の日本でのお話。
そうです、当時はお店や業者間の連絡は全て丁稚(でっち)小僧が担っていたんですね。
日本中に相当数の数がいた丁稚小僧がみんな仕事を失うことを考えると、こう言いたくなる気持ちも理解できます。
実際にはどうなったのか?これはあえて説明するまでもありませんね。
「AI(人口知能)なんてもんが発達したら、将来人間に歯向かい、人類は滅亡するぞ!!」
・・・200年後の人類は平成時代の言葉を聞いて笑っているのではないでしょうか?
地球の歴史を振り返ると、人類はいずれ滅亡するとは思いますが、AIが理由ではないでしょう。
これに関してはいろんな意見がありますが、私はこれはありえないと思っています。
あるとしたらいわゆるバグ(プログラムミス)の類ではないかと思います。プログラムが意図しない方向に動き出す「暴走」です。
しかしプログラムの暴走は人間側のミスであり、AI(人口知能)のせいではありません。
今この瞬間だって、いつプログラムミスによって、核弾頭が意図せず飛び出したって不思議ではないはずです。
その為に三重、四重のセキュリティを施してあるわけであって、AI(人口知能)にしても同じことだと思います。
・・・話が逸れて始まりました。
ニュースなどでご存じの方もいらっしゃる思いますが、野村証券さんが、AI(人口知能)に関連したETFを上場される予定のようです。
AIがAI銘柄を選別 野村証券が新指数、ETFも
↓
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD03H06_T01C16A2MM0000/
ご存じのように現在はAI(人口知能)ブーム花盛りです。
前回書いた『ビットコイン』という単語を見ない日がないのと同じくらい、最近では『AI(人口知能)』という単語も見ない日はありません。
私自身、初期のAI(人口知能)ブームの頃から、この分野に興味があり、自分でチョコチョコとプログラミングなどもしながら、AI(人口知能)ブームが起きる度にその推移を興味深く見守ってきたくちです。
そんな私から見て、今回のブームも(やっぱり)玉石混交です。
子供騙しに近いようなものを、一般の人がわからない事をいいことに『AI』と呼んでいるところがかなり多いのが実際だと感じています。
しかしながら、従来扱えなかった【ビッグデータ】や【深層学習(ディープラーニング)】を利用して素晴らしい成果を発揮しているAIが多いのも今回のブームの特徴かと思います。今までのAIブームは結局のところ実用までにはなかなか辿り着けなかった過去があります。そういう意味では今回は単なるブームではなく、産業に大きく発展・寄与する可能性を秘めていると思います。
話を上記ETFに戻します。この野村証券のAIがどの程度のものなのか、またどんな銘柄を選んでくるのかは私にはわかりません。
ただ、「投資」という観点から行くと面白いETFだと思います。計らずも上に書いたように、どのAI銘柄がいいかなんて素人にはわからないわけですから、およそAI関連銘柄と付くものは今後買われすぎる可能性があると思います。
「ウイルスが猛威を振るい始めた!」というニュースが流れると、薬品株もウイルス対策ソフト会社の株も同時に買われるのが相場です(苦笑)
しばらくは投資の方もAIブームに乗ってみるのもいいかもしれません。