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世界中の投資家の憧れウォーレン・バフェット氏の投資法
ウォーレン・バフェット氏は世界中の投資家の憧れであり、羨望であると思います。
また、彼の「強欲なヘッジファンドをたしなめ、個人投資家には低コストの投資法を進める」という常日頃からの姿勢もまた一般投資家から喝采を浴びるひとつの理由ではないでしょうか。
彼の主張や投資方法などは以下にも書いてあります。
バフェット氏の投資手法にも実は批判が・・・
そんなバフェット氏が主張する投資方法「低コストのインデックスETFを長期で保有する」という手法にも実は批判があることはご存じでしょうか?
最近はこの議論も盛んになってきているのでご存じの方も案外多いと思いますが、まだまだ知らない方もそれなりにおいでかと思います。
バフェット氏の影響もあるとは思いますが、ここ数年はこのインデックス投資(株価指数連動投資)が花盛りです。アクティブ投資(個別に銘柄を選定する)からの資金の移動がかなりの勢いで発生しています。
2016年度においては、米国ではインデックス投資に約5000億ドルが流入・・・に対してアクティブ投資からは逆に約3400億ドルが流出しています(出典:日本経済新聞)
そんな大人気のインデックス投資ですが、批判というのは、簡単に言うと以下のようになります。
株式市場の存在の意味
株式市場の存在の意味は、成長する企業に資金を供給して更なる成長を促し(皆がその株を買うこと)、成長のない企業には市場から退出してもらう(皆がその株を買わないこと)・・・に尽きます。
成長する企業というのは、概ね社会に受け入れられ世の中の役に立っている企業ということになり、そうでない企業はその反対ということになります。稀に例外が発生しますが、通常は時間と共に修正されます。
企業の新陳代謝を促すこの機能こそが「株式市場の本質」なのであって、この資本主義社会の特徴であり良いところです。こうして世の中全体の富が底上げされていくわけです。
インデックス投資は・・・
それではインデックス投資(株価指数連動投資)はどうでしょうか?
個別銘柄が良いか悪いかを全く判断することなく、「日経平均」や「ダウ平均」「ナスダック」に連動するETFを買うだけです。
これでは株式市場の新陳代謝が促されません。つまり「投資家は本来の役目を果たさず、怠惰なことをしている」・・・というのが、インデックス投資に対する批判の中心となります。
日経平均では225銘柄、ダウ平均であれば30銘柄で構成されています。ただ、これら企業は日本や米国の代表的な企業です、そういう意味では株式市場の新陳代謝に貢献しているのかもしれません。
しかし、これら企業を選んだのは誰でしょうか?あなたでしょうか?違いますよね。日経平均であれば”日本経済新聞社”、ダウ平均であれば”S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス”です。
言い方を変えれば、一般投資家は自分で考えることを止めてしまい、銘柄選定を上記の会社に丸投げしている状態と言えます。「投資家が怠惰なことをしている」と批判される所以(ゆえん)はここにあります。
とはいえ、投資家にとっては投資収益が大切
そうは言っても「投資収益が正義」となるこの世界で、いくらその事を批判したところで仕方がないという事実も存在します。
企業が株式市場で新陳代謝を促され、時には退出を迫られるのと同じく、我々一般投資家も同様にこの世界で荒波に揉まれて、時には退出を余儀なくされることは同じです。
投資家だって必死なわけですから、「実際に儲かっている手法」に群がることを批判することも無理があると思うわけです。
私自身は個人投資家の「タダ乗り(フリーライダー)」大いに結構だと思っています。ETFを使ってタダ乗りを大いに活用しましょう。
注目を集めるETF
そしてここで面白いETFをご紹介します。究極のタダ乗り戦略として注目を集めているのがグローバルXの運用する“GURU(グル)“と呼ばれるETFです。
このETFは2012年の上場以来、年率14%の好成績を上げている超優秀なファンドですが(信託報酬は0.75%)、戦略がすごい。
米国に数千本あるヘッジファンドの中から条件にかなうファンドを選び、それぞれのファンドの最大保有銘柄をインデックスにした。(日本経済新聞)
ヘッジファンドが高いコストをかけて選別した銘柄にタダ乗り・・・と言うことが出来ます。これぞ、まさに究極のタダ乗りかもしれません。
しかしながら、投資の世界というのは面白いもので、全員が勝つことはありませんので(経済全体の底上げ分は除きます)、「儲かる手法」に多数が群がると必ず反動が出ます。
どんな大相場やトレンドや流行にも一時的な反動はつきものです。インデックス投資を中長期で資産運用に活用するのであれば、その反動が出た時に慌てないことです。そのことを頭の片隅に置いておいてください。
経済全体の底上げ分をも含めて上手く拾うことができるインデックス投資の優位性は長い目で見て有効だと思っています。