ETFが初心者におすすめの理由 ~4つのメリットをわかりやすく解説~

「FXはそれなりの経験があるけれど、他の投資は初心者」という人にとって、ETFはまさに最適の金融商品でしょう。その理由について4つポイントで説明します。

① コストが安い

一般的な投資信託は購入時に販売手数料がかかるのに対し、ETFは買い付け時のみならず、売却時にも売買委託手数料が発生します。適用されるのは株式の売買委託手数料と同じ料金体系のもので、低めに設定されているネット証券なら、往復でも一般的な投資信託の販売手数料よりもかなり割安な負担ですみます。

しかも、運用管理コストに相当する信託報酬についても、一般的な投資信託よりも非常に低い設定となっています。信託報酬とは、保有している間はずっと負担することになるコストのことです。当然ながら、長期のスタンスで投資している人ほど、軽視できない違いとなります。TOPIXに連動するETFの信託報酬は、一般的な投資信託(TOPIX連動のインデックスファンド)のわずか5分の1という点においても、ETFにコスト面でのメリットがあることはおわかりいただけるでしょう。

② 少額から投資できる

少額から投資ができるという点は、特に初心者にとっては見逃せないポイントとなってくるでしょう。最初のうちはごく少額での投資にとどめて、実戦的なトレーニングで投資に慣れていくというアプローチが可能だからです。

ETFはそれぞれの銘柄ごとに売買単位(1単元)が設定されていますが、安いものなら数千円、高いものでも数万円から取引が可能です。一般的な投資信託でも数千円から積立投資できるサービスが用意されているものの、それはあくまで同じ商品への継続投資にすぎません。しかし、ETFなら少額ずつ複数の銘柄に幅広く分散投資を行えます。気軽に少額の投資ができるのは、初心者にとって嬉しいものです。

③ 値動きをリアルタイムで把握できる

FXの投資経験がある人は、「値動きをリアルタイムで把握できるなんて当たり前のことでは?」と首を傾げたかもしれません。しかし、一般的な投資信託と比べれば、実に画期的なことなのです。

一般的な投資信託は、市場での取引終了後に基準価額(投資信託の時価)が公表される仕組みになっています。つまり、買い付けの注文を出した時点でわかるのは、あくまで改定前の基準価額なのです。一方、ETFは株式と同じように証券取引所に上場しており、日々刻々とその価格は変動します。そして、その状況はリアルタイムで確認できます。この点が大きなメリットといえます。

④ 相場の動向を見ながら希望の価格で売買できる

FXにおいては当然のことですが、一般的な投資信託にはかなりの制約があります。前述したように、基準価額の改定は1日1回だからです。そのため、自分で希望する価格を指定して売買することは困難となります。その点ETFは、値動きをリアルタイムでウォッチしながら、売買チャンスの到来に応じて機敏にトレードを仕掛けられます。加えて、特定の指数に連動するという商品性のわかりやすさにおいても、ETFは初心者向きと言えるでしょう。指数(市場の平均値)に投資するので、株式の個別銘柄を買うケースと比べてもリスクが軽減されます。

今回は4つのメリットについてご説明しました。ETFには海外の株式や債券、さらに商品市場などに連動する多種多彩な銘柄がそろっています。少額から本格的な分散投資を実践できるわけです。投資初心者の方は、リスクの少ないETFから挑戦してはいかがでしょうか。