ヘッジファンドの苦境とETF

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ここ数年ヘッジファンドの苦境が度々報じられます。ヘッジファンドと言えば、様々な投資方法を用いて高い利益を追求する投資のプロ集団で、割高な手数料を支払う代わりに市場に左右されない絶対的リターンを目指すことが特徴でした。かつては資金が集中して、我が世の春を謳歌していたヘッジファンドですが、最近は苦戦気味のようです。

 

ヘッジファンドの苦境を報じる記事のひとつ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-09-12/ODDV1J6TTDSR01

(ブルームバーグ:ヘッジファンド資金流出、著名ファンド狙い撃ち-機関投資家心変わり)

 

直近では「苦境を報じる」というより、「苦境を前提」とした話口調の記事も多く見かけます。

 

ヘッジファンドの苦境の原因は様々あり、当の本人達からは「相場が難しかった」との嘆き節も多く聞こえます。今年に入ってからも、イギリスのEU離脱やつい先日米国の次期大統領選で共和党候補・ドナルド・トランプ氏が当選するなど、これまででは予想も出来なかった事が立て続けに起きており、マーケットの動きが読みにくくなっています。私自身も日々トレードを行っていることもあり、彼らの気持ちがわからないでもありません。

 

しかしながら、ヘッジファンドの現在の苦境は『時代の流れ』とも言えるのではないかと思っています。

 

つまり世界の投資家が・・・

 

 

【アクティブ運用はパッシブ運用に勝てていないのではないか?】

アクティブ運用:金融工学を駆使して高い運用成績を目指す運用

パッシブ運用:市場平均に連動させる運用  

 

 

 

・・・という事実に気づいてしまった・・・と言っても良い。

 

 

素人から見れば「金融工学を駆使してプロが運用」と聞くと物凄いことをやっているように聞こえてしまうものですが、実際は市場平均になかなか勝てていないのが事実。

 

そしてその流れに追い打ちをかけたのが、ETFの普及だと思います。ただでさえ高いまま高止まりしていたヘッジファンドの手数料(およそ2%の運用手数料+20%の出来高報酬)に対して相場に機械的に連動させるパッシブ運用にかかるコストは下がり続けています。

 

 

かつはパッシブ運用であっても、市場平均に合わせる為のコスト(指数の構成銘柄の入れ替え等)などがかかりましたが、現在はETFの利用で一発解決です。

 

 

ただ、これをもって「アクティブ運用は良くない」・・と簡単に決めつけてしまうのは短絡的だと考えます。リーマン危機後の世界ではご存じのように中央銀行の緩和によるジャブジャブのマネーで(現在も進行中)、インデックスがジワジワ上がる展開だったことは事実。

 

 

こうした流れ、こうした世界の潮流が続くのであれば、やはりパッシブ有利と考えます。しかし、遠くない将来に、仮に中央銀行の緩和マネーが終了を迎えた時は、再びアクティブの優位性が現れるのはないかと思っています。