投資家から人気を集める「レバレッジ型ETF」の落とし穴とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

(写真=PIXTA)

 東京証券取引所に上場するETFを売買代金でランキングすると、上位の多くを占めるともいってよいのが「レバレッジ型ETF」。売買代金が上位ということは、それだけ人気がある金融商品といえるわけですが、レバレッジ型ETFには運用時に注意しなければならない点もいくつか存在します。

レバレッジ型ETFのメリットについては他に譲るとして、ここでは注意点について解説していきたいと思います。

 

ハイリスク・ハイリターンが人気を得る理由

レバレッジ型ETFとは、日経平均株価のような株価指数等の値動きの2倍や3倍を狙うETFです。

例えば、ETFの中でも活発に取引がなされているものに「日経平均レバレッジ・インデックス」があります。仮に日経平均株価が1日で5%上昇するとこのレバレッジ・インデックスは、理論的には10%上昇します。値動きが激しいこともあり、またこれを利益獲得のチャンスと捉える投資家も多いことから、人気を集めているのは事実です。

しかしながら、デメリットも存在します。まず、株価指数等の値動きの2倍や3倍変動するということは、上がればそれだけリターンが得られますが下がる場合には大きく損失が生じる可能性があること。買うタイミングを間違えると損失が膨らむおそれがあります。

次に、2倍となるレバレッジ型ETFでは、実際に値動きが株価指数等の2倍になるのはその日だけであること。つまり、1日しか値動きが2倍や3倍にはならないのです。これは、レバレッジ型ETFが前の日の価格(基準価額)に対する変動率が2倍や3倍になるように設計されているためです。

例えば、いま日経平均株価が1万5,000円だとしましょう。そして、その後1日500円ずつ上昇し、3日間で1万6,500円まで上昇したとします。単純に考えればこのケースの場合、上昇率は3日間で10%となります。

それではレバレッジ型ETFでは3日間でその倍の20%上昇といった具合になるのでしょうか。実はそうはなりません。1日目はレバレッジ型ETF(2倍)の場合、1万6,000円に上昇します。2日目にはこのケースの場合、1万7,032円となります。3日目には1万8,096円へ上昇します。この結果、3日間での上昇率は20.64%となります。

つまり、単純に保有していれば上昇率や下落率が株価指数等の2倍などにはならなくなっていきます。そのため、指数の上昇率・下落率とかい離していくことになりますので、運用時には注意したほうがよいでしょう。

 

上下変動を繰り返すときには向いていない

レバレッジ型ETFは大きく上昇する時にはリターンも大きくなるため、運用のメリットは大きいといえます。しかしながら、ボックス圏相場のように上下を繰り返すような場合には、向いていないといえます。

上下を繰り返し、最終的に運用当初と株価指数が変わらなかった。この場合、一般的な指数に連動するETFであれば損も利益も出ない状況にあるといえます。一方、レバレッジ型ETFの場合にはこうしたケースでは指数とかい離が生じ、場合によっては損失が生じる可能性があります。

そのため、レバレッジ型ETFは相場が大きく動きそうなタイミングで値幅を取る戦略に用いるとよいでしょう。相場が大きく動かない、凪相場のときにはむしろデメリットが目立つことになりそうです。また、長期的には上下変動を繰り返すことになるため、思ったほど上昇しないということもありえます。このあたりの商品の性質はしっかり理解しておくべきです。

 

商品性を理解すれば心強い味方に

以上、レバレッジ型ETFのデメリットについて解説を行ってきました。相場が大きく動くタイミングを見計らい、うまく活用していきましょう。そうすればリターンを高める心強い味方になってくれることでしょう。