
「NISA(ニーサ)」をきっかけに投資を始める方が増えてきました。テレビや雑誌などで「NISA」という単語を耳にする機会も増えましたし、銀行の窓口で案内を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。でもやみくもにNISA口座を開設してしまうと後で後悔することにもなりかねません。
なぜなら、「NISA口座は一人1口座のみ」だからです。しかも一度でも取引をしてしまうとその年は他社への乗り換えもできません。
たった1口座しか持つことのできないNISA口座をどの会社で開設するのか、じっくり見極めたいですね。
今回は、どの会社でNISA口座を開設すればいいのか、分かりやすくお伝えします。
目次
1. NISAはネット証券で始めよう
NISA口座はネット証券で開設するのがおすすめです。理由は3つ。
◆ 手数料が安い
◆ 取扱商品が豊富
◆ 取引しやすい
1-1 手数料が安い
取引に関わる手数料は金融機関によって異なります。同じ銘柄の株式を同じ価格で購入する場合の取引手数料は、対面証券に比べてネット証券が圧倒的に安く設定されています。
また、投資信託には「販売手数料」「信託報酬」「信託財産留保額」という3つの手数料が設定されていますが、「販売手数料」は金融機関がそれぞれ設定していて、ネット証券は安く設定されていることが多いです。「ノーロード」と呼ばれているのはこの「販売手数料」が無料のものを指します。
1-2 取扱商品が豊富
証券会社と銀行では取扱商品が異なります。NISAで運用できる商品は、株式・投資信託・ETF・J-REITですが、銀行には投資信託の取扱しかありません。また、証券会社と銀行では投資信託の取扱ラインナップも異なりますので、会社を選ぶ時には運用したい商品の取扱があるかどうか確認することも大切です。
1-3 取引しやすい
初めて投資をする方は意外と見落としがちですが、取引のしやすさは重要です。実際に取引を始めてから、他の会社の方が取引しやすそうだなと気づいてもNISA口座は一人1口座なのですぐに乗り換えることはできません。
ネット証券では、PCで取引・状況確認ができるのはもちろんのこと、スマホに対応している会社もあります。より取引しやすい会社を選ぶことが、投資を継続させるコツの一つかもしれません。
2. おススメのネット証券5社
手数料・取扱商品・使いやすさで選ぶとこの5社。
PCだけでなくスマホでも取引できるのが魅力です。
また、キャンペーンではありますが、住民票取得代行を行っている会社もあります。忙しくて住民票を取りに行く時間がない方には嬉しいサービスです。
2-1 SBI証券
【こんな方におススメ】
何に投資するか決めていない方
やっぱり大手が安心という方
手数料 | |
日本株 | 無料 |
ETF | 国内無料、海外買付手数料無料 |
取扱商品 | |
外国株 | 米国、香港、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア |
投資信託 | 2,200本以上(内ノーロード1,000本以上) |
使いやすさ | |
スマホ対応 | ○ |
住民票取得代行 | 無料キャンペーン中 |
コメント | ネット証券最大手。 |
2-2 楽天証券
【こんな方におススメ】
何に投資するか決めていない方
楽天ユーザーで楽天スーパーポイントを利用する方
手数料 | |
日本株 | 無料 |
ETF | 国内無料、海外買付手数料全額キャッシュバック |
取扱商品 | |
外国株 | 米国、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア |
投資信託 | 2,300本以上(内1,000本以上はノーロード) |
使いやすさ | |
スマホ対応 | ○ |
住民票取得代行 | 無料キャンペーン中 |
コメント | 楽天のグループ会社。 |
2-3 マネックス証券
【こんな方におススメ】
米国株に投資したい方、興味のある方
パソコン操作が不安な方
手数料 | |
日本株 | 無料 |
ETF | 国内無料、海外買付手数料全額キャッシュバック |
取扱商品 | |
外国株 | 米国、中国(買付手数料全額キャッシュバック) |
投資信託 | 900本以上(内300本以上はノーロード) |
使いやすさ | |
スマホ対応 | ○ |
住民票取得代行 | 無料キャンペーン中 |
コメント | 米国株の取扱が国内ネット証券No.1です。 |
2-4 カブドットコム証券
【こんな方におススメ】
投資について勉強したい方
総合口座でも積極的に株取引をしたい方
手数料 | |
日本株 | 買付手数料無料 |
ETF | 買付手数料無料 |
取扱商品 | |
外国株 | × |
投資信託 | 1,000本以上(内500本以上はノーロード) |
使いやすさ | |
スマホ対応 | ○ |
住民票取得代行 | 無料キャンペーン中 |
コメント | オンラインセミナーや会場でのセミナーを積極的に行っています。もちろん無料! |
2-5 松井証券
【こんな方におススメ】
歴史のある会社の方が安心できていいという方
銘柄選びに自信のない方
手数料 | |
日本株 | 無料 |
ETF | 無料 |
取扱商品 | |
外国株 | × |
投資信託 | 90本以上(全てノーロード) |
使いやすさ | |
スマホ対応 | ○ |
住民票取得代行 | × |
コメント | ロボアドバイザー(投信工房)が投資信託の銘柄提案や運用メンテナンスをサポートしてくれるので、銘柄選びに自信のない方にも安心です。 |
3. 銀行・対面証券・ネット証券比較
ちなみに、銀行・対面証券・ネット証券を比較してみたところ、手数料の安さ・取扱商品の多さでは、ネット証券が圧勝という結果に。やはりNISA口座はネット証券の中から検討した方がよさそうです。
銀行 A | 対面証券 B | ネット証券C | |
手数料 | 取扱なし | 4,212円 | 無料 |
投資信託の取扱本数 | 約300本(内50本はノーロード) | 800本以上(内10本はノーロード) | 2,200本以上(内ノーロード1,000本以上) |
取引経路 | 窓口、電話、インターネット | 窓口、電話、インターネット | 電話、インターネット |
まとめ
一人1口座しか持つことができないNISA口座。会社選びのポイントは、「手数料が安く、取扱商品が豊富で、取引しやすいこと」です。
また、NISAをきっかけに、初めて投資をする方は、無理に最初から120万円の枠いっぱいに投資する必要はありません。少額から始めてみて、自信がついてから取引の幅を広げてみましょう。
そして最後に。ネット証券は名前の通りインターネット経由でのお取引が基本です。サポートセンターはあっても担当アドバイザーがついてくれるわけではありませんので、自分で判断しながらお取引をしなければならないことはお忘れなく。
(記事内のデータは2017年1月19日現在のものです。)