ニューヨーク証券取引所、上場セレモニー体験記

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ニューヨーク証券取引所に上場している数多いETFの中にMSCIコクサイと呼ばれるETFがあります。

 

MSCIコクサイとは、MSCIの株価指数の一つで日本株を抜いた世界の株式市場のパフォーマンスに追随するようになっており、日本の年金や投資信託の運用の世界で、外国株投資のパフォーマンスを測量する株価指数として使われているものです。

 

今から約8年前の事です。
筆者は、このETFがニューヨーク証券取引所(以下NYSE)に上場した日の朝、オープニングの鐘を鳴らすセレモニーに参加する機会を得ました。
通常はIPOで上場する企業のマネジメントや、取引所を訪れた外国の首相などのVIPが鐘をならしますが、直近ではオリンピックのメダリストなどがゲストとして鐘を鳴らす事もあります。

 

今までこの鐘を鳴らした面白いゲストとしては、スターウオーズの映画誕生30年を記念してダースベーダーもいますし、同じく人気映画アベンジャーのキャラクターなども登場しています。
NYSEは、ニューヨークはマンハッタン島の南部に位置するウオール街の一角にあります。
世界中のほとんどの証券取引所は電子化の流れで、取引所を訪問してもコンピューターしかない取引所が多い中、取引所のフロアで未だ人が働いているのを見る事ができる非常に貴重な取引所がこのNYSEです。
そんなNYSEもかなりの部分は電子化されていまして、ピーク時には5000人のスタッフが働いていたそうですが、今そこで働くスタッフの数は500名程度となっているようです。

 

NYSEは現地時間朝9時半から取引が開始されますが、上場の当日はまず上場を祝う簡単なセレモニーが8時くらいから取引所内の応接間で開催されます。
そこにはコーヒー、紅茶、ソフトドリンク、ペーストリーがふんだんに用意してあり、まずはNYSEの偉い人から簡単なお祝いの言葉、上場する企業の代表者からのスピーチが行われます。
その後取引所の担当者からオープニングベルを鳴らすセレモニーについての簡単な説明がされます。

 

この会場に集まったのは30名以上の関係者なのですが、実際に晴れ舞台に立てるのはスペースの関係から最大で15名程度となります。
説明が終わる9時25分くらいにはポーディアムへ移動となります。

 

9時30分のNY株式市場のオープンさせるにあたり、ポーディアムに登場したラッキーなゲストは、30秒前から一斉に元気よく拍手をするように指示されます。
もちろん笑顔を忘れないようにと言われます。
この瞬間は世界中で毎日1億人に見られているといいます。
ポーディアムで拍手をする事が許された人たちにとっては、興奮の始まりです。30秒前から拍手で音を立てるのは、NYSEのオープニングの模様を生中継する世界のメデイアに対し、もう直ぐ市場がオープンするという合図だと聞きました。

 

丁度9時29分50秒になると主賓はポーディアムの中心の台の上にある赤いボタン押すのですが、それによりけたたましいベルの音が取引所中、いや世界中に約10秒間の間鳴り響くことになります。
CNNやCNBC、そして世界中のテレビメディアにより一億人に放送される瞬間です。
ベルが鳴り終わるとポーディアムに立った主賓たちは、周りの人たちと握手をし、会社の上場の瞬間を祝うのです。これによりオープニングベルのセレモニーは終了となります。
実際にポーディアムに登っている時間は10分もないのですが、あの時の興奮は今でもわすれません。
私の人生の中でも非常に思い出深い、貴重な10分となりました。

  

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