2017年 ETFを使ってS&P500のパフォーマンスを上回る方法

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今回は2017年のアメリカ市場で、ETFを活用してS&P500のリターンを上回る2つの方法を紹介したいと思います。

魅力的なアメリカの小型株

トランプ新大統領の選挙における公約の一つは景気刺激策です。

この景気刺激策の恩恵を受けやすいのはS&P500株価指数に採用されている様な企業よりも、事業規模の小さい会社、つまり小型株銘柄だと考えられています。その理由は、アメリカにおける景気刺激策の恩恵を最も受けやすいのは、グローバル展開しているSP500指数に採用されている大企業ではなく、アメリカ国内の売り上げ比率の多い小型の企業だと考えられるからです。また、新大統領の公約の一つである減税が実施されれば、相対的に実効税率の高い事業規模の小さい企業の方が恩恵を受けるはずです。

加えて、トランプ新大統領が実施すると見られているレパトリ減税の実施は小型株にもプラスの結果をもたらします。まず、レパトリ減税とは何か整理しておきましょう。

アップルやマイクロソフトのようなアメリカのグローバル企業は海外での売り上げ比率が高い訳ですが、海外で稼いだ利益をアメリカへ移そうとした場合、事業を行って利益を上げた国の税率よりアメリカでの法人税の方が高い為、その利益をアメリカへ動かすインセンティブがありません。この事態は、アメリカ政府にとっても法人税が入ってこない為好ましくはありません。

そこで、トランプ新大統領は、アメリカの企業が海外で保有する現金を米国に持ち込んだ場合、特別に税率を下げようとしています。これがレパトリ減税と呼ばれています。これにより、アメリカ政府には喉から手が出るほど欲しかった税収を得る事ができますし、企業にとっては税率が下がる事により、今までより多くの現金をアメリカ国内へ持ち込む事ができます。アメリカに持ち込まれた現金の使い道ですが、これは自社株や増配など株主還元に使われるほか、設備投資やM&Aに使われると見られています。小型株はM&Aの活発化により、恩恵を受けるのではないかと思います。

 

そこで小型株の投資をするにあたってはブラックロック社のiシェア・ラッセル2000 ETF(ティッカーシンボル:IWM)があります。 株価は$134.63, 配当利回りは1.67%です。

 

アメリカにはラッセル3000という株価指数があります。ラッセル3000はアメリカの株式市場の約98%に相当する3000銘柄の株価指数です。その3000銘柄のうち時価総額の小さい方から2000銘柄を選出したのが、このラッセル2000で、アメリカの株式市場の小型株の株式指数として知られています。その指数のパフォーマンスに追随するのがこのIシェアーズのiShares ラッセル2000ETFという訳です。

 

まだまだこれからも投資妙味のあるアメリカの銀行株

私は昨年10月17日のコメントで、 これからアメリカの銀行株が面白くなるだろうと書きました。その次の日から今年19日までの間でS&P5006%

上昇したのに対し、SP銀行株指数は同期間27%も上昇したのです。大きな間違いは、調整があれば買いだと思っていた事です。この上昇の過程で調整は全くなかったのです。

では、これで銀行株の上昇は終わりかというとそうではありません。今後数年間は銀行株は上昇すると思います。

その理由は大きくいうと3つあります。

 

1)銀行株のアンダーパフォーマンス

銀行株は世界金融危機以降長い間大きく米国株式市場全体のパフォーマンスを下回ってきたことです。その為、銀行株はS&P500比で相対的に割安なレベルにあり、今後銀行株は市場を上回るパフォーマンスを示すと思います。

 

2)銀行業界の規制緩和

トランプ新大統領が銀行業界の規制緩和を行うと公約している事です。アメリカでは、金融危機後銀行の規制を強化する為にドットフランク法が施行された事により、アメリカの銀行業界はがんじがらめとなり収益を上げるためのリスクをとりトレードをする事も難しくなってきています。銀行に対する規制が緩和されると銀行は収益を上げやすくなります。

 

3)金利上昇

201612月には一年前の利上げに次いで、2回目の利上げが行われました。利上げが行われると銀行が貸し出す貸出金利に反映される一方、預金金利については利上げをそのままにしておく事があり、利上げの後は利ざやが拡大します。昔アメリカの銀行の偉い人に、預金金利を上げないと顧客からクレームがくるのではないかと聞いたところ、そういう事はないよと言われた事がありました。また、アメリカの銀行の預金口座の種類には、小切手が使える小切手口座があり、この口座は通常金利が付かないため、金利が上昇すると貸出金利だけが上昇し確実に利ざや拡大が起き、収益に大きく貢献します。これにより、アメリカの銀行は増配や自社株買いを行う事が可能となります。

 

ここでお奨めしたいETFは、バンガード・ファイナンシャルズETF (ティッカーシンボルはVFH)株価は$59.54,配当利回りは1.77%です。

このETFは、MSCI米国インベスタブル・マーケット・ファイナンシャル指標のパフォーマンスへ連動することを目的としており、米国の金融セクターの大型、中型、小型株に投資します。

資産のアロケーションですが、28.6%を米国の銀行株、14.2%を地方銀行株、8.7%を動産保険・損害保険, 7.7%を資産運用会社, 6.3%を投資銀行・証券会社株に投資をしています。

主要保有銘柄としては、JPモルガン、ウエルスファーゴ、バークシャーハザウエイ、バンカメ、シティグループなどとなっています。

今年の前半のどこかで株価の調整はあると思います。その際は是非以上2つのテーマのETFの買いをお奨めしたいと思います。

 

注)株価、配当利回り等のデータは、201719日現在です。

 

 

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