「中吊りの法則」の逆を行けば、良い投資成果が出せる

「中吊りの法則」の逆を行けば、良い投資成果が出せる
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■「中吊りの法則」とは

金融関係者によく知られている投資の法則のひとつに「中吊りの法則」というのがあります。これは「通勤電車の中吊り広告に、ある投資対象に関する雑誌記事の宣伝が出たら、そろそろ天井だ」という法則です。

同様の考え方として、経済紙の日曜版に、投資信託の宣伝がデカデカと出たら、その投資信託が組み込むことを予定している、ホットな投資対象は、避けた方が良いと言われます。

逆の見方をすれば、そのようなところで宣伝を見かけなくなったら、その投資対象は物色の圏外に放置されているケースが多いと言えます。みんなから忘れられた投資対象は、高値を掴むリスクが低いです。

 

■人気の圏外にある新興国

下は新興国ファンドへの資金の流入を示したグラフです。過去3年近く資金が流出していることがわかります。

新興国ファンドへの資金の流入

言い換えれば新興国ファンドの人気は離散しているのです。

実際のところ多くの新興国はいま景気の低迷に苦しんでいます。BRICsブームが冷めたということも影響しているでしょうし、中国政府が過剰投資を抑え込もうとしている関係で、資源の浪費が減り、その関係で資源国の輸出が不振になっているということも影響しています。

しかしそれは中国の資源輸入がゼロになってしまうことを意味しません。中国は今後もオーストラリアやブラジルから鉄鉱石を購入するでしょうし、ブラジルの大豆やチリの銅を必要としているのです。

投資家は往々にしてニュースに過剰反応します。今回、コモディティ価格の下落局面では、新興国、とりわけ南米の通貨がひどく売られました。

このため南米の国債も人気離散となり、下のグラフの黄色の線に見られるように、国債利回りは上昇していました。それは債券価格が売り叩かれたことを意味します。

10年国債利回り

ごく最近になってようやくこの極端な悲観論が後退したので南米の10年国債利回りは低下

しはじめました。これは歓迎すべきことです。

 

■新興国に投資するETF

それでは具体的にどのようなETFがあるのでしょうか? 下は新興国に投資するETFのサンプルです。

 

iシェアーズMSCIブラジルETF(EWZ

iシェアーズMSCIメキシコETF(EWW

iシェアーズ・ラテンアメリカ40 ETF(ILF

SPDR® S&P®エマージング・ラテンアメリカETF(GML

パワーシェアーズ・エマージング・マーケット・ソブリン・デットETF(PCY

 

 

■ブラジルについて

このうちブラジルは今不況のどん底にありますし、ルセフ大統領を罷免する動きがあります。

このようにブラジルから聞こえてくるニュースは最悪ですが、それは別の見方をすれば長年の失政に国民がついにNOを突き付け、過去と決別しようとしているという風にも取れるのです。

 

■ラテンアメリカ全体に投資するETFについて

ILFとGMLは南米の株式に投資するETFで、似通っています。

相違点としてはILFが44銘柄を組み込んでいるのに対し、GMLは249銘柄と、組み込み銘柄数が多い点です。

日本の読者にはブラジルやメキシコは馴染みがあるけれど、その他の南米諸国はピンとこないかもしれません。

チリは南米の中では経済の面で優等生です。豊富な地下資源に恵まれていますし、国家財政の運営も保守的です。

ペルーも地下資源が豊富です。

アルゼンチンはこれまで無責任な国家運営がなされてきましたが、最近、ようやく経済の立て直しが軌道に乗り、先頃、実に15年ぶりに国債を海外の投資家に販売しました。

 

■新興国の債券に投資するETF

PCYは南米だけでなくエマージング・マーケット全般を対象としています。そして今日紹介した5銘柄のうち、これだけは国債に投資する債券ETFです。

組み入れはブラジル(3.61%)、コロンビア(3.57%)、インドネシア(3.55%)、メキシコ(3.47%)、ペルー(3.44%)、エルサルバドル(3.44%)、ドミニカ共和国(3.41%)、ロシア(3.41%)、スリランカ(3.38%)、フィリピン(3.36%)などとなっており、極めて分散されています。総銘柄数は86です。

利回り(SEC 30 day yield)は5.39%、費用比率は0.50%です。

  

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