
連邦公開市場委員会
11月1・2日の両日、連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。今回のFOMCでは現行の政策金利、0.50%は変更されないと思います。
それに加えてFOMCの声明文の内容も、前回と殆ど変更は無いと予想されます。
そう考える理由は「すでに市場参加者は12月14日の利上げを織り込んでおり、FRBの意図とマーケットとの間に、これ以上の摺合せの必要は無い」からです。
市場参加者が利上げの確率をどのように考えているか? は、CME FedWatchというサイトに掲載されています。最新の数字では12月14日の今年最後のFOMCでの利上げ確率は73.9%(68+5.9)になっています。
GDP
先週発表された第3四半期のGDP速報値は2.9%でした。
これはコンセンサス予想の2.6%を上回る強い数字であり、そろそろFRBが利上げする必要があることを再確認させました。
ハイプレッシャー・エコノミー
ジャネット・イエレン議長は先日、スピーチの中で「ハイプレッシャー・エコノミー」という表現を使いました。それは「景気を少々過熱気味なくらい支援した方が、ちょうど良い」という意味です。
債券市場はFRBのそういう意図を良く汲んでおり、インフレに対する警戒を強めています。このため米国の10年債利回りは1.85%にまで上がってきています(=債券価格は下落)。
普通、市中金利と株式は競争関係にあります。その意味は、金利が上のチャートのように上昇しているときは、株式にとってアゲンストの風が吹いているということです。
別の言い方をすれば「債券が毎日売られているのに、株は強い」という状況は、いずれ株が売られることによって訂正されるということです。