雇用統計の結果

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非農業部門雇用者数

76日(金)に発表された非農業部門雇用者数は予想19.5万人に対し21.3万人でした。

なお、45月の数字は上方修正されました。

製造業の新規雇用は36千人と強い数字でした。
特に自動車メーカーが12千人と先月のマイナス8千人からリバウンドしているのが目を引きました。建設業は今迄のペースよりやや少ない13千人でした。

失業率

失業率は0.2%悪化し4.0%でした。コンセンサス予想は3.8%でした。

ただし、今回失業率が悪化した理由は好景気に勇気づけられ、いままで雇用市場から遠ざかっていた長期失業者が求職市場に戻ってきたことによります。
このため労働力率は0.2パーセンテージ・ポイント改善し、62.9%になっています。

平均時給

6月の平均時給は5¢上昇しました。

なお、5月の数字は+8¢から+7¢へ下方修正されています。この平均時給の伸びは、予想よりやや低いと言えるでしょう。

まとめ

今回の雇用統計は事前予想にほぼ一致するしっかりとした内容でした。連邦準備制度理事会(FRB)が手綱さばきを修正しなければいけない要素は、今回のデータの中には一切、見られませんでした。
従って、このニュースの後、フェデラルファンズ・レートの先物の値動きから逆算される利上げ確率は、ほとんど動きませんでした。今年あと2回の利上げによりフェデラルファンズ・レートが2.5%になるというコンセンサス・シナリオが堅持されたわけです。