
ISM製造業景況指数
8月のISM製造業景況指数が発表されました。指数は61.3でした。これは2004年5月以来最も高い数字でした。
内訳を見ると、まず新規受注が力強くリバウンドしました。
おなじく生産指数も強かったです。
雇用指数も高水準です。
米中貿易戦争ならびに北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉で貿易には不透明感が出ています。それを反映し輸出・輸入指数は低調でした。
しかし全体としては貿易の不振を内需が補い、アメリカ経済が絶好調であることが印象付けられました。
欧州製造業購買担当者指数
これと対照的に欧州製造業購買担当者指数は再び軟化しています。
EUの中核をなすドイツ製造業購買担当者指数も弱かったです。
これらのことは目先ユーロが売られやすいことを示唆していると思います。
新興国の製造業購買担当者指数
次に新興国に目を転じましょう。まず中国製造業購買担当者指数ですが、再び悪化を見ました。
インドは中国よりも良いですが、こちらの数字も軟化しています。
ブラジルは比較的低い位置からリバウンド中です。
ロシアの製造業購買担当者指数は50以下であり景気が縮小していることを示唆しています。
まとめ
以上、結論としては世界で米国経済だけが絶好調だということが強く印象付けられます。これはドル高要因だと思います。ドル高はいずれ輸出の不振というカタチでアメリカ経済の足を引っ張ると思います。つまりアメリカ経済が永久にひとり勝ちし続けるとは考えにくいのです。ただ目先、アメリカ経済はとてもモメンタムが強いので、どこまでそれを引っ張ることが出来るか注目したいと思います。