製造業購買担当者指数にちょっとした異変 米国、BRICsで改善が見られた

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1.製造業購買担当者指数に異変

 123日、各国の製造業購買担当者指数が発表されました。まず全体的にコンセンサス予想より若干良い数字が多かったです。次にBRICsの製造業購買担当者指数、ならびに米国ISM製造業景況指数が思わぬ改善を見せました。
 これとは対照的に欧州製造業購買担当者指数は改善が見られませんでした。しかしその欧州にしても指数の悪化のペースは鈍化しました。
 つまり世界的にメーカーの購買担当者のマインドはやや持ち直しているのです。

 

2.米国

 11月の米国ISM製造業景況指数は59.3にジャンプしました。

 とりわけ新規受注の回復が目を引きました。

 労働市場は引き続きタイトであり、熟練工を雇用するのが難しいというコメントがアンケート回答者から多く聞かれました。

 

3.BRICs

 次にBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に目を移すと、これらの4か国全てで製造業購買担当者指数は上昇しました。

 まずブラジルですが過去8か月で最も高水準の生産を背景に購買担当者指数は力強く伸びました。国内市場を中心に需要は強く、それが新規受注の伸びに反映されました。

 ロシアの製造業購買担当者指数も20177月以来最も高い数字を記録しました。生産の伸びも著しかったですし、新規受注も好調でした。雇用指数は20171月以来最も高い数字でした。

 次にインドですが新規受注の好調で生産、仕掛け品在庫の拡充などが積極的に行われました。

 次に中国ですが他のBRICs諸国に比べるとごく僅かな改善にとどまりました。これは米中貿易戦争からくる不透明感が影響していると思われます。

 

4.欧州

 アメリカ、BRICsの製造業購買担当者指数が良好だったのとは対照的に欧州の指数は未だ悪化しています。

 ただ悪化のペースはかなり鈍化してきており、ボトムをつけそうな雰囲気です。輸出市場の不透明感が設備投資関連の商談をスローダウンさせています。

 

5.まとめ

 今回の製造業購買担当者指数の発表では世界的な悪化のトレンドに明らかな反転が見られました。今回の一連のデータからは世界経済が「つるべ落とし」の如く減速してゆくという結論は導けないと思います。むしろ年初に比べて幾分弱い水準で保ち合いに入ったという印象を与えます。地域別ではBRICsの復調が著しいです。その反面、欧州はモタモタしています。