
製造業購買担当者指数が出揃った
12月の製造業購買担当者指数が出揃いました。それによると中国、アメリカをはじめとする各国の成長が一段と鈍化したことが鮮明になりました。
■中国
12月の中国の製造業購買担当者指数は49.7でした。
同指数は50を境とし、それ以上であれば景気は拡大、それ以下であれば景気は縮小していることを示唆します。従って12月の指数は景気が縮小したことを示しました。
■アメリカ
一方、アメリカのISM製造業景況指数では指数の大幅な悪化が見られました。
ISM製造業景況指数が過去に5ポイント以上急落したのは1984年1月、2001年10月、2008年10月の3回しか例がありません。つまり今回の指数の落ち込みは事態の深刻さを物語っているのです。
一体、何がこの落ち込みの原因になったかといえばそれは新規受注の急減です。
新規受注は一気に11ポイントも下がりました。
■欧州
中国、アメリカにおける指数の悪化に比べるとユーロ圏製造業購買担当者指数は未だ悪化が続いているものの悪化のペースはマイルドでした。
ドルが売られやすくなっているわけ
為替は絶対的な二国間のファンダメンタルズの差異と言うよりは限界的(marginal)な変化に敏感に反応します。
その意味では今、アメリカは世界の他の地域より急速に景況感が暗転しているので、ドルは売られやすい環境だと言えるでしょう。