
■ 雇用統計は予想通り
4月5日(金)に発表された3月の雇用統計は、ほぼ事前の予想通りでした。前回が大幅なダウンサイド・サプライズだっただけに投資家は胸を撫で下ろしました。
■ 非農業部門雇用者数
3月の非農業部門雇用者数は予想18万人に対し19.6万人でした。
なお先月の数字は2万人から3.3万人へ上方修正されました。
セクター別ではヘルスケアが4.9万人を新たに雇用しました。過去1年間では39.8万人でした。先月は救急車スタッフ(+2.7万人)、病院のスタッフ(+1.4万人)などの伸びが目立ちました。
プロフェッショナル・サービスでは3.4万人が新たに雇用されました。過去1年間では31.1万人の増加でした。コンピュータ・システム・デザインが+1.2万人、設計・エンジニアリングが+6千人などでした。
フードサービスは+2.7万人でした。また建設は+1.6万人でした。
その反面、製造業は-6千人でした。
■ 労働力率
労働力率は63%でした。
■ 平均時給
平均時給は+4¢でした。
これはやや落胆すべき伸びだったと思います。
■ 失業率
失業率は予想に一致する3.8%でした。
■ まとめ
今回の雇用統計はサプライズに乏しかったです。平均時給の伸びが小さかったことは、雇用主は未だ賃上げプレッシャーを余り感じてないことを示唆しており、今後もさらに非農業部門雇用者数の「伸びしろ」があることを感じさせます。
連邦準備制度理事会(FRB)は「とうぶん様子見する」というスタンスを堅持するものと思われます。