製造業購買担当者指数は世界的に悪化

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■ 製造業購買担当者指数は世界的に悪化

63日、世界の5月の製造業購買担当者指数が相次いで発表されました。まず「グローバルPMI(製造業購買担当者指数)」は49.8と先月の50.4からさらに悪化しました。
49.8という数字は20127月以来の悪い数字です。

 

■ 英国はブレグジットの延期に伴い新規受注がストップ

英国の5月の製造業購買担当者指数は49.4でした。4月の53.1から急落しました。英国の産業界は今年に入ってからブレグジットに絡むイベントリスクに備えて、手持ち在庫を極端に高く保つことをしてきました。しかしそのブレグジットが秋以降に延期されたことでこれ以上の在庫積み増しをストップし、むしろ在庫を取り崩す動きが出ています。そのせいで新規受注がパタリと止まりました。

 

■ ドイツは深刻なスランプに陥っている

ドイツの5月の製造業購買担当者指数は44.3でした。これは2012年半ば以来の悪い数字です。

需要が引き続き減退していること、材料コストが上昇していること、生産が落ち込んでいる事などがその原因です。特に米中貿易戦争と、それがもたらす不透明感が欧州市場にも飛び火していることが指摘されています。顧客は新規の発注をするよりも在庫を取り崩すことを優先しています。

 

■ ユーロ圏製造業購買担当者指数も低迷

ユーロ圏の5月の製造業購買担当者指数は47.7でした。これは4月の47.9からさらに悪化しました。
国別ではオーストリア、スペイン、ギリシャなどの悪化が目立ちました。その反面、フランスとオランダは比較的堅調でした。

 

■ 米国ISM製造業景況指数

一方、米国の5月のISM製造業景況指数は52.1でした。

なお細目を見ると新規受注指数と雇用指数は前月比でわずかに上昇していました。その意味で実際の中身は上の指数が示唆するほど酷い内容ではなかったと評価することもできると思います。

 

■ まとめ

製造業購買担当者指数は世界的にスランプに陥っています。いま世界の株式市場が下落しているのは主に米中貿易戦争にまつわる不透明感を嫌気してのことだと思われますが、そのような不確実性は企業の購買担当者のセンチメントに最も敏感に反映されやすいです。その意味において製造業購買担当者指数はその他のあらゆる経済指標の「先行指標」と化していると考えることが出来ると思います。

来月以降も同指数を注視したいと思います。