雇用統計は予想通り 対中関税第三ラウンドが焦点

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■雇用統計

8月2日(金)に発表された7月の米国の雇用統計は予想通りの結果でした。

まず非農業部門雇用者数は16.4万人でした。
今年に入ってから非農業部門雇用者数は平均して毎月22.3万人増加した計算になります。

7月の主な雇用の創造はプロフェッショナル&テクニカル・サービスが+3.1万人、ヘルスケアが+3万人、社会福祉事業が+2万人、金融が+1.8万人などです。

失業率は3.7%でした。平均時給は+8¢でした。これらのデータは、いずれも米国経済が安定的に成長していることを示唆しています。

■トランプ大統領が第三ラウンドの関税を発表

8月1日(木)、トランプ大統領が中国からの輸入品3000億ドルに対し9月1日より10%の関税を課すと発表しました。

9月に予定されていた米中の貿易交渉は予定通り開催される見通しです。

今回の関税は下のチャートに見られる通り対象品目の中に占める消費財の比率が高いです。
このため前回、前々回に比べると米国経済、とりわけ消費に与える影響が大きくなる可能性があります。

株式市場はこれを嫌気し先週の後半、世界的に値を消しました。

■投資戦略

米国の主要株式指数であるS&P500指数の先週金曜日の引け値は2932であり、50日移動平均線(2928)とほぼ同じ水準です。目先はこの水準を死守できるかどうかに注目したいと思います。

ジェローム・パウエルFRB議長の先日の記者会見の答弁からは「米中貿易戦争が一層激化し、その結果世界経済のダウンサイドリスクが強まった場合はさらに利下げする」という意思が強く感じられました。

現在のメインシナリオとしては次回の連邦公開市場委員会(FOMC)のある9月18日に0.25%、さらにその次のFOMCのある10月30日に0.25%利下げがあるというものです。

そのように0.25%刻みで利下げしている間は、ハチャメチャ感は出ないと思います。

しかし第三ラウンドの関税の影響で米国経済ないしは世界経済に変調が出た場合は、それよりももっとアグレッシブな利下げを敢行する必要が出るかもしれません。

過去の経験則ではそういう慌てた利下げは株価にとってマイナスでした。

■まとめ

先週発表された7月の雇用統計は予想通りでした。米国経済には異変は見られません。しかしトランプ大統領が第三ラウンドの関税を発表したため、ダウンサイドリスクは高まった可能性があります。今後の世界の株価、経済指標を注視したいと思います。