
■連邦公開市場委員会(FOMC)の結果
12月11日(水)のFOMCでは満場一致で現行の政策金利1.75%が維持されました。
声明文に加えられた変更点としては「引き続き不確実性が存在する」という文言が削除されました。
■経済予想サマリー
次に声明文に添付された経済予想サマリーの変化を見てみましょう。まずメンバーによる今後のフェデラルファンズ・レートの予想は以下の通りです。
今回(濃紺)の予想では今年と来年末の予想が全く「横一線」となっており、来年は政策金利を動かさないというのがメンバーのコンセンサスとなっていることが読み取れます。
また2021年に関しては1回程度の利上げが予想されています。
次にGDP予想ですがこちらは変化ありませんでした。
失業率予想に関しては、またまた下がっており、堅調な労働市場が今後も続くとメンバーが予想していることが読み取れます。
なおPCEコア・インフレの予想は今年が1.6%、来年が1.9%となっています。
FRBのインフレ・ターゲットは2%ですので、これらのインフレ予想の数値は、ややターゲットを下回っていると言えます。
このことからパウエル議長は「当分政策金利を動かす必要性には乏しい」とコメントしています。
■まとめ
今年最後のFOMCでは政策金利は現行の1.75%が維持されました。経済予想サマリーやパウエル議長の記者会見からはフェデラルファンズ・レートを当分ぜんぜん動かさないといいう決意が強く伝わってきました。
経済の状態は良く、不確実性は後退し、インフレは低いわけですから株式にとってはフォローの風が吹いていると思います。