1月の雇用統計は総じて米国経済の底堅さを印象付けた

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■非農業部門雇用者数

1月の非農業部門雇用者数は予想16万人に対し22.5万人でした。

なお毎年2月の雇用統計の発表の際、過去の数字が大幅に改訂されます。今年も下のチャートに示すような改訂がありました。

過去1年分の改訂を全部足し上げると-1万2千人でした。これは気にする必要は無いと思います。

■失業率

失業率は予想3.5%に対し3.6%でした。

失業率が上昇したのは景気が悪くなった為ではなく、求職者が増えたからです。

■労働力率

労働力率は63.4%でした。

これは強い数字です。

■平均時給

平均時給は+7¢(下のチャートで黄色の部分)でした。

これは予想より僅かに低かったですけどまずまず良い数字です。

■市場の反応

新型コロナウイルスの発生で市場参加者は世界経済全体に対しやや悲観論が増えました。これを受けて米国の政策金利であるフェデラルファンズ・レートの先行きに関しても金利引下げを予想するトレーダーが増えています。

今回の雇用統計では米国経済に全く異変は見られませんでした。しかし中国をはじめとするアジア経済が鈍化するとの見方から次の連邦準備制度理事会(FRB)のアクションとして9月に利下げが行われるという観測が強まっています。これは新型コロナウイルスの材料が出る前のコンセンサスだった12月利下げよりも3か月早まるシナリオです。

既に中国人民銀行は先週からマーケットや実体経済を支援する目的で19兆円の流動性を供給開始しました。FRBの緩和的な手綱さばきと相まって、今後、米国株式市場にはだぶつき気味の流動性が集中し、バブル的な様相を呈し始める可能性があると思います。

当面は米国株式をオーバーウエイトする戦略が適切だと思います。