世界の製造業購買担当者指数は中国を除き思ったより酷くなかった

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■製造業購買担当者指数が出揃った

2月の世界の製造業購買担当者指数が出揃いました。JPモルガン・グローバル製造業購買担当者指数は47.2でした。これは1月の50.4より明らかに悪化しました。なかでも新型コロナウイルスの影響で中国の数字が大方の予想通り悪かったです。しかしそれ以外の国々は悪化した国が多かったものの、その度合いは懸念されたほどは酷くありませんでした。全体として(ちょっとまて! それほど慌てる必要は無いのでは?)と感じさせる数字でした。

■中国

2月の中国財新一般製造業購買担当者指数は予想46.0に対し40.3でした。ちなみに1月は51.1でした。

今回の落ち込みは2008年のリーマンショックの時よりも悪かったです。湖北省は住民の外出規制の影響で経済活動がパッタリと止まってしまいました。加えて旅行規制がサプライチェーンに悪影響を及ぼし原材料や部品の調達が乱れました。その反面、受注残指数は急騰しました。これは新規の受注が増えたからではなく、顧客の指定通りに生産、納品できなかったことが原因です。したがって「悪い受注残の増え方」と言って良いでしょう。

■欧州製造業購買担当者指数

一方、欧州に目を転じると2月の欧州製造業購買担当者指数は49.2と1月の実績47.9ならびに2月の速報値49.1を上回りました。

欧州はフランス、イタリア、アイルランドを除いた殆どの国で指数が上向きました。これは(数字が悪くなるぞ!)と身構えていた投資家にとってホッと安堵するニュースでした。

■米国ISM製造業景況感指数

2月の米国ISM製造業景況感指数は50.1でした。

これはコンセンサス予想の50.5より低かったのですが先週市場参加者は悲観一色となったのでそのような極端な予想に比べれば最悪の事態は免れたと安堵した投資家が多かったです。

ただ指数が思ったより酷くなかった理由のひとつは新型コロナウイルスの発生により中国からアメリカへのサプライチェーンが混乱したため受注残が前月比+4.6ポイント上昇したことによります。普通、受注残が増えるのは新規受注が増えるからなのですが、今回新規受注は逆に減っていることからこれは「悪い理由で受注残が増えた」と理解すべきでしょう。

■投資戦略

新型コロナウイルスの中国での新規感染者数が落ち着いてきたので経済活動はゆっくりとですが正常化に向けて歩み始めました。従って中国の製造業購買担当者指数は今後改善に向かうことが予想されます。つまり今悲観的すぎる投資態度を取るのは得策ではないのです。もちろんサプライチェーンの乱れは大きかったので復旧はゆっくりとしたペースにならざるを得ないと思います。

しかし株価は未来をどんどん先取りするもの。すると経済活動が正常に戻ることを見据えて株価は反発局面に入ることが予想されます。またマーケットの戻りは一本調子ではなく上昇と下落を交互に繰り返しながらだんだん安値を切り上げてゆくような戻り方になることが予想されます。