
■世界の製造業がV字型回復中
今日、世界各国の6月の製造業購買担当者指数が発表されました。世界全体の製造業購買担当者指数の動きを総括するJPモルガン・グローバル製造業購買担当者指数は5月に比べ+5.4ポイントの47.8でした。
■中国製造業購買担当者指数
6月の中国製造業購買担当者指数は51.2でした。
中国の場合、1月に武漢における新型コロナウイルスの状況が深刻であることが判明し、外出禁止令が出た関係で製造業購買担当者指数の落ち込みは世界より早く2月に見られました。そのぶん回復も世界より早かったです。
■ユーロ圏製造業購買担当者指数
次に欧州に目を転じると6月のユーロ圏製造業購買担当者指数は47.4でした。
つまりほぼロックダウン前の水準に戻ってきたわけです。
■米国ISM製造業景況指数
次に米国に目を転じると6月のISM製造業景況指数は52.6と大変強かったです。
好調の理由は新規受注が56.4と大変強かったことによります。
生産指数も57.3と極めて強かったです。
輸出・輸入指数はリバウンドしていますが過去の水準に比べると未だ低迷しています。
■まとめ
上に見たように世界の製造業はV字型の回復を見ています。これ自体は歓迎すべきことです。問題は「消費がどうなる?」ということだと思います。製造業だけが回復しても消費者のマインドが冷え込み、消費が振るわなければ、いずれ商品の売れ残りは製造業を圧迫するからです。
その意味で今回の製造業購買担当者指数の世界的な回復はある程度割り引いて考える必要があるように思います。