雇用統計では平均時給の上昇が目を引いた

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■雇用統計

先週金曜日、雇用統計が発表されました。毎年2月に発表される雇用統計ではベンチマークの見直しや季節調整がアップデートされる関係で既に過去に発表された統計に関しても大きな改訂が行われます。

今回も例年と同じ流れで大きな改訂が入りました。その関係で前月比を議論するのは余り意味がありませんし、事前コンセンサスとの乖離すらも重要ではないと思います。

むしろ大事なことは過去を含めた統計全体を今一度見直してみて、趨勢としてどうなっている? ということを観察することだと思います。

雇用はしっかりしており賃金は上昇プレッシャーがあるということが、もっとも重要なポイントだと思います。

■非農業部門雇用者数

1月の非農業部門雇用者数は46.7万人でした。

(出典:労働省労働統計局)

新型コロナ・オミクロン株が流行し、それがサービス業全般に大きな影響を与えたにもかかわらず雇用は強かったです。

■失業率

1月の失業率は4%でした。

(出典:労働省労働統計局)

■平均時給

平均時給は23¢上昇(黄色)しました。

(出典:労働省労働統計局)

平均時給が急速に上昇したことは今回の雇用統計のさまざまなデータの中で最も重要なポイントです。

たとえばスターバックスの場合、去年の暮から流行しているオミクロン株で店員の多くが陽性になり、自宅待機を強いられました。そのような社員にも同社は見舞金を払っていますし、その一方で手薄になった店舗に急いで人員を補充するため新規採用もどんどんしているそうです。しかし新しいスタッフには仕事を教えないといけないので教育コストも嵩んでいるそうです。

そんな感じで人手不足は深刻であり、それが平均時給の上昇に表れているわけです。

■連邦準備制度理事会の次の一手

前回の連邦公開市場委員会(FOMC)では「3月から利上げする」ということだけはかろうじて打ち出せたもののマーケットが荒れていた関係で当初検討されていたタカ派的なメッセージは引込められました。

3月16日のFOMCでもう一度仕切り直しというわけです。

その間にも足下のインフレは一層ひどくなっている可能性もあり、FRBは今とてもプレッシャーを感じているはずです。

今後「FOMCがあるたびに粛々と利上げしてゆく」というメッセージを強く打ち出す必要がありますし、それに加えて「6月頃から連邦準備制度総資産を圧縮してゆく」という方針も発表する必要があります。

つまり未だガードをおろすべき時ではないのです。