7月の消費者物価指数の上昇率は予想より低かった

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■消費者物価指数

8月10日(水)に発表された7月の消費者物価指数は前年同月比+8.5%で事前予想の+8.7%を下回りました。これを見てトレーダーの多くは(ひょっとしてソフトランディングは可能かも?)と感じたと思います。

(出典:セントルイスFRB)

 

今回の消費者物価指数が予想より低かった主な理由はエネルギー価格の下落によります。下は全米平均レギュラーガソリン価格のチャートですが6月第3週にピークを付けた後、一本調子で下げていることがわかります。

(出典:セントルイスFRB)

 

■政策金利はどうなる?

この発表を受けて市場参加者は今後の連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利の手綱さばきに変化が出ることを織り込み始めています。

重要なポイントは2つあり、まず次の9月21日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅がこれまでの0.75%という予想から0.50%に下がったということです。つぎに政策金利の引上げは年内で終了、その際のピークのフェデラルファンズ・レート(略してFFレート)は3.50%ということを市場が織り込み始めたということです。これは昨日までのシナリオ、すなわちピークFFレートで3.75%より0.25%低いです。

まず9月21日のFOMCでのFFレートの確率のチャートをお見せします。

(出典:CME FedWatch)

 

最多値は2.75%~3.00%になっています。現在の政策金利は2.25%~2.50%ですからこれは0.50%の利上げを示唆しています。本日の7月の消費者物価指数が発表される直前のコンセンサスは0.75%の利上げでした。

次に11月2日のFOMCでのFFレートの確率を見ると最多値は3.25%~3.50%となっています。先ほど示した9月21日の利上げ幅が0.50%だったとすれば、これは0.50%の利上げを示唆しています。

(出典:CME FedWatch)

 

さらに今年最後のFOMCである12月14日のFOMCでのFFレートの確率を見ると最多値は3.50%~3.75%になっています。

(出典:CME FedWatch)

 

先ほどの11月2日の利上げ幅が予想通りの0.50%だったと仮定すれば、12月14日の利上げ幅は0.25%ということになります。

その後、2023年2月1日、3月15日、5月3日のFOMCではFFレートは3.50%~3.75%で据え置かれるというのがコンセンサスになっています。

そして6月14日のFOMCでいよいよ0.25%の利下げが行われるというのが市場参加者の考えです。

なお今回発表された7月の消費者物価指数の数字が良かったそもそもの理由はエネルギー価格の下落にあるわけですから、もし今後原油価格は反発する局面があればこのシナリオは狂ってくるわけです。

その意味で今後はこれまで以上に原油価格ならびに全米平均レギュラーガソリン価格に注目してゆくタイと思います。