消費者物価指数の結果について

■消費者物価指数

1月12日(木)に発表された12月の消費者物価指数は予想に一致する前年同月比+6.5%でした。

(出典:労働省)

ガソリン価格の下落(-9.4%)が今回のインフレ鎮静化に貢献しました。しかし直近でのガソリン価格は下のチャートに見るように下げ止まりを見せています。

(出典:セントルイスFRB)


つまり今後エネルギー価格が上昇するようなことがあれば今回のようなインフレの改善は期待薄になってしまうリスクがあるということです。

今日の消費者物価指数の数字が市場参加者の予想通り良い数字だったにもかかわらずマーケットの反応がいまひとつだった一因はここにあります。

■今回の数字は中央銀行の采配にどう影響する?

今日の消費者物価指数の発表を受けて、2月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)では既に連邦準備制度理事会(FRB)が市場に対してシグナルしている通り0.25%の利上げが発表されると思われます。

その次の3月22日のFOMCでもさらに0.25%の利上げが予想されます。

この2回の利上げで「打ち止め」になるというのが今アメリカの市場参加者のコンセンサスになっています。

シリコンバレーやウォール街で解雇の嵐が吹き荒れていることを考えれば、このシナリオはじゅうぶん納得の行くもののように思えます。

■投資戦略

1年以上に渡った苦しい利上げサイクルは、今最終局面を迎えています。FRBの金利政策が引締めから水平飛行へと移行すれば投資家は「ほっ」と胸を撫でおろすと思います。金利の逆風が止むということは、また株式投資に取り組むことが出来るようになることを意味します。ここは強気のスタンスを堅持すべきです。