FOMCで政策金利は0.25%引き上げられた ドット・プロットは来年3回の利上げを示唆

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FOMCの結果

2日間に渡って行われていた連邦公開市場委員会(FOMC)が閉会し、アメリカの政策金利であるフェデラルファンズ・レートは0.25%引き上げられ、0.75%になりました。これは大方の市場参加者と同じでした。

 

声明文の変更箇所

FOMC声明文では以下のような変更が加えられました。

まず11月の声明文では「景気は上半期のわずかなペースでの拡大から少し加速がみられた」と書かれていたのですが、今回はそれが「年央以来、景気はほどほどのペースで拡大している」という表現に置き換えられました。

つぎに11月の声明文では「失業率にはあまり変化が無いが、雇用自体はしっかりしている」という表現が削除され「雇用の拡大はしっかりとしており、失業率も下がった」という表現に置き換えられました。

つぎに11月の声明文では「インフレは年初にくらべていくぶん加速した」という表現があったのですが、それは今回、「インフレは年初にくらべて加速した」という表現になりました。

さらに11月の声明文では「市場の価格が織り込んでいるインフレ率は上昇したがまだ低い」という表現がありましたが、それは今回、「市場の価格が織り込んでいるインフレ率はかなり上昇を見たが、まだ低い」に置き換えられました。

また11月の声明文では「FRBの目標に向かって経済がさらに前進しているという証拠が得られるまで現行のフェデラルファンズ・レートを維持する」とありましたが、その部分は「これまでに達成できた労働市場の改善とインフレの状況に鑑み、利上げする」に変更されました。

 

なお今回の利上げは満場一致でした。

 

経済予想サマリー

さて、声明文に添付された経済予想サマリー(SEP=俗称ドット・プロット)では、まずFOMCメンバーによる将来のフェデラルファンズ・レートの予想にかなり大きな変化が出ました。

FOMC参加者によるフェデラルファンズ・レート予想(%、FRB)

今回(緑)の予想では2017年末のコンセンサス予想が1.4%に上昇しました。これは2017年中に3回利上げがあることを織り込んだ数字となっています。

それからこれまでは毎回、SEPが出される度に予想数字がダラダラ下がっていたのですが、今回は初めてそれが上昇に転じたことも目を惹きます。

さらに2018年、2019年の予想も引き上げられています。また利上げ回数では2018年、2019年ともに3回の利上げを織り込んだコンセンサスになっています。

 

“言い直せば:”

  • 2017年 3回
  • 2018年 3回
  • 2019年 3回

 

というリズムになるわけです。これは、かなり毅然としたメッセージだと言えます。

次にGDP予想ですが、下のチャートのように少し上方修正されました。

FOMC参加者によるGDP予想(%、FRB)

さらに失業率の予想はもう一段と下がりました。

FOMC参加者によるGDP予想(%、FRB)

PCEコア・インフレ率の予想には変化はありませんでした。

FOMC参加者による失業率予想(%、FRB)

まとめ

今回の経済予想サマリーにおけるフェデラルファンズ・レートのコンセンサスは(思いのほか動いたな)という印象を与えました。

それは市場参加者のインフレ予想がどんどん先に上昇しはじめている中でFRBが毅然とした態度で市場をリードしてゆく決意の表れだと言えます。

 2017年に3回、2018年に3回、2019年に3回という利上げ回数のインプリケーションも、(これが新しいリズムだな)ということを市場参加者に印象付けました。

その意味では今回のFOMCは成功だったと思います。