大統領就任式とドルについて

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大統領就任式

120日(金)にドナルド・トランプの大統領就任式が執り行われました。16分に及ぶ就任演説の中でドナルド・トランプは「アメリカを再建する」ことを約束しました。

そして「エスタブリッシュメントは自分たちを守ることに腐心してきた」と指摘し、ワシントンDCから庶民に権力を移譲することを約束しました。

良い学校、安全なコミュニティ、良い仕事の確保についても言及しました。

今後、貿易、税制、移民、外交などの面において、すべて「アメリカ優先」とすると宣言しました。そこではBUY AMERICA、つまりアメリカ製品を優先して買おう! というアピールがありました。

 

さらに「口先だけでなく行動に移す時が来た」とし、ビジネスマン大統領として、これまでの大統領とは違う行動派を印象付けました。

今後、トランプ大統領の下で、雇用創出、軍事支出拡大、減税、外交方針の変更などが次々に打ち出されると思いますが、現状を言えばトランプ大統領が指名した閣僚の大半は、未だ上院による承認が終わっていない状態です。

 だからそれが済むまで、トランプ政権は空回りせざるを得ないということです。

 

但し、既に連邦政府の新規雇用の凍結、オバマケアの制限などは発表されています。

以上が大統領就任式から先週末にかけての動きのあらましです。

 

ドル

さて、ドルは大統領就任式後、若干ドル安に振れたものの、「小動きだった」と言うべきだと思います。

しかし小動きに終始した理由は、材料が出尽くしたからではなく、材料が未だ出ていないからです。

今後の予定を考えた場合、ドルに関し、強気要因と弱気要因の両方が存在すると思います。

 

まず強気要因ですが:

 

  1. 下院共和党が策定した税制改革案、とりわけ国境税調整はドル高要因
  2. トランプの税制改革案はドル高要因
  3. 米国経済の加速はFRBによる利上げを促し、ドル高要因

 

という風に市場参加者からは理解されています。

 

その一方で弱気要因としては:

 

  1. 税制改革論議にすみやかに着手できない場合はリスクオフでドル安
  2. 保護貿易主義のレトリックが強まり、貿易戦争の様相を呈すればドル安

 

という感じで目先ドル安に振れるシナリオもあると思います。

 

長期では、なんらかの妥協の末、税制改革案は成立すると思うので、これは米国のGDPが加速する要因であり、それは金利上昇要因に他なりません。

 その場合、長期ではドル高を想定するのが順当のように思います。