
6月の製造業購買担当者指数が発表された
今日、各国の製造業購買担当者指数が発表されました。そこから読み取れることは、中国を除くBRICs各国の指数が若干下げた一方で、米国、欧州、中国の指数は改善しているということです。
とりわけ、欧州と米国の強さが印象に残りました。
BRICsの製造業購買担当者指数
BRICsの製造業購買担当者指数は、中国の改善が目をひきました。
インドは消費・サービス税の導入を前にメーカーの購買担当者のマインドが若干、後退しました。
ブラジルはテメル大統領の汚職疑惑でセンチメントが悪化しています。
ロシアも国内でプーチン政権に対する抗議デモなどの動きがあり、指数は低下しています。
欧州製造業購買担当者指数は極めて強い
次に欧州ですが、指数は極めて強いです。
フランス、イタリア、スペインなどの、これまで「欧州のお荷物」と思われてきた国々の改善が著しかったです。
またドイツの製造業購買担当者指数も強かったです。
米国も急改善
米国のISM製造業景況指数は大幅な改善を見ました。
細目を見ると、新規受注が高水準でした。
生産指数も伸びています。
雇用指数も強かったです。これは今週金曜日に発表される非農業部門雇用者数に対しても期待を持たせるデータ・ポイントだと言えます。
まとめ
以上のように欧米の製造業購買担当者指数は総じて強かったです。最近、各国の中央銀行総裁が相次いでタカ派的コメントをしたこともこれらの指数を見ると納得できます。
このところ欧州、英国、米国の長期金利は上昇しており、これは株式の投資ストラテジーに影響を及ぼしています。具体的にはバリュエーションが高いネット株から、割安放置されている金融株へ、投資家の資金のシフトが見られ始めているということです。