FXや株の売買でトレンドラインをどう使うのか?ラインの引き方と売買の仕方

「FXや株の売買でトレンドラインをどう使うのか?ラインの引き方と売買の仕方」

FXや株式などを始めると、相場が上がっていれば「まだ上がりそうだけど、もう上がらないかもしれない。」、逆に相場が下がっていれば「もう下がらなさそうだけど、まだまだ下がるかもしれない。」と迷ってしまうことが多々あります。

そんな時にぜひ使っていただきたいのが、このトレンドラインです。

「ちょっと利益が出ただけで決済しちゃった(^_^;)」

「損失が大きくなってから損切りしちゃった(^_^;)」

などといった、心理的な売買ミスが、FX取引に限らず様々なトレードにおいて起きやすいのですが、このトレンドラインを活用することで、そういったミスを減らせるのです。

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高値や安値は水平の線、マーケットの動きを見る時はナナメの線

実際にチャートを見ていると「この価格付近で相場は下げ止まってるな」とか、「この価格付近で上値が抑えられてるな」と感じることがあるかもしれません。

そういった価格を探るのが、この、トレンドラインの役割です。

1-1 高値安値を見る水平線、ホリゾンタルライン

チャート上で真横に水平に引くラインで、過去の目立った高値や安値、また、キリの良い価格に引きます。こういった価格は投資家に意識されやすく、トレードの参考になりやすいです。

例えば、年初来高値や年初来安値、100円50銭や1.0875ドルのように末尾が0や5などのキリの良い価格などが狙い目です。

1-2 実際のチャートで確認

下のチャートは日経225ETFの週足ですが、ここ最近は18,000円の水平線で上げ止まっているのが分かると思います。

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【売買戦略1】

これは、直近の高値がマーケットに意識されている結果で、次回もこのあたりの価格になると反落する可能性が高く、ここまであがったら売るといった戦略が考えられます。

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【売買戦略2】

さらに、もう一つ。

このラインを上回ったら買うという戦略も考えられます。

なぜなら、みんなこの水準で売りたいと思っていて、実際に売ろうとするわけですが、この価格水準を上回るということは売り圧力をはねのけるくらいの買いのパワーがあるからです。

勢いのある相場は、車と同じで急にはとまれません。

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マーケットが意識していそうな価格は18,000円だけではありません。下のチャートもご覧ください。

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16,500円や15,000円という価格水準でも、下げ止まったり、上げ止まったりする傾向がありますよね。

このように、過去につけた高値や安値、キリの良い値段は相場の売買タイミングを計る上で目処の価格になるんです。

ちなみに、この水平線。月足や週足、日足などの長めの足種はもちろん30分足や1時間足などの短い足種でも利用可能です。

相場がどこまで上がるのか、下がるか、また、この水準を超えたら、更に相場の勢いが増すんだってことを頭に入れておいてくださいね。

2-1 マーケットの方向性を見極めるナナメの線、トレンドライン

トレンドラインとは、相場に動きが出ている時にその方向性を見極めるためのラインです。相場の方向性や、その変化を把握することができます。

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2-2 トレンドの見極め方とトレンドラインの引き方

チャートでいうトレンドには、上昇トレンド、下降トレンド、横ばいトレンド(トレンドレス)の3つがあります。

ここではその見極め方とラインの引き方をお伝えします。

 2-2-1 上昇トレンド(右肩上がりで強気の相場)

上昇トレンドで特に重要なのは、下の図のA→B→Cのように安値が右肩上がりになっている点です。

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上昇トレンドラインは、切り上がっている安値を2つ以上繋いで引きます。

 2-2-2 下降トレンド(右肩下がりで弱気の相場)

下降トレンドで特に重要なのは、下の図のA→B→Cのように高値が右肩下がりになっている点です。

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下降トレンドラインは切り下がっていく高値を2つ以上繋いで引きます。

 2-2-3 横ばいトレンド(方向性が見えない状況)

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2-3 実際のチャートで確認

下のチャートでも分かるように、ピンク色で引いた線のペースで相場が上昇、その後、水色で引いた線のペースで下降していることが分かります。

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このようにトレンドラインを引くことで、相場の下落のペースや上昇のペースがイメージできます。

また、相場がトレンドラインを上回った後や、下回った後はトレンドが変化していることもわかりますよね?

こういったことから相場がトレンドラインを超えたら、トレンドが転換したとみて、取引を始めるというのが、基本的なトレンドラインの売買戦略になります。

2-4 トレンドラインでの売買イメージ

トレンドラインが引けるようになったら、次はトレンドラインを利用した売買戦略の立て方です。まず、下の米ドル/円の月足チャートをご覧ください。

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この場合下のタイミングでの売買になり、売買損益は合計で84.53円になります。

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先程は米ドル/円の月足チャートでしたが、今度は、同じ米ドル/円の週足チャートになります。

このようなトレンドラインが引ける場合、下の矢印で示したところが、売買タイミングになります。損切りも2回ありますが、売買損益は合計で18.05円の利益になります。

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次のチャートは米ドル円の日足チャートにトレンドラインを引いたものになります。

これまで同様、矢印で示したところが売買タイミングで、直近は2回損切りしていますが、売買損益の合計は2.97円の利益になります。

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最後のチャートは米ドル円10月28日9時半から16時10分までの5分足チャートにトレンドラインを引いたもので、矢印で示したところが売買タイミングになりますが、損切りが多く売買損益の合計はプラスマイナス0円になります。

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ここまでのチャートを見ていただくと、月足では結構上手く機能していて、5分足チャートではあまり機能していないことがわかります。

これは、1分足や5分足などのような短い時間足だと、相場にはっきりとしたトレンドが出ないことが原因です。

また、月足では大きなトレンドを確認するには有効ですが、トレンドラインを引いて売買のタイミングを計るには少し期間が長くなってしまう傾向があります。

したがって、トレンドラインを利用して売買するのであれば、日足や週足がお薦めです。

3 まとめ

いかがでしたでしょう?

過去の目立った高値や安値でキリの良い価格水準は水平線で、相場に方向性が出ているなら、上昇トレンド時は2点以上の安値、下降トレンド時は2点以上の高値を結べばOKです。簡単ですよね。

殆どの証券会社、FX会社で提供されているトレードツールでは、チャートにトレンドラインやホリゾンタルラインが引ける機能がついています。是非、使ってみてください。