
お目当てのETFはいつ買ったらいいのか?
「そんなの銘柄によって違うから一概に言えるわけがないだろう?」・・・という声が聞こえてきます。全くもってその通りです。
短期のトレードで活用されている下記のようなETFについては、例えば、
- 1570 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信
- 1579 日経平均ブル2倍上場投信
これら銘柄は短期勝負として、個々人がそれこそ死力を尽くして売り買いのタイミングをあれこれと模索しています。当然答えはありません。
しかし、主に資産形成として活用される事の多い銘柄については、例えば、
- 1557 SPDR S&P500 ETF
- VYM バンガード・米国高配当株式ETF
これら銘柄の買い時は、某塾講師ではありませんが「今」が正解となります。
ですが、そうは言っても人間です。
やっぱりチャートを眺めたりしながら押し目を待って下がったところで買おう・・・などと工夫を凝らしたくなるものです。
そういった努力を否定するものでは全くありません。努力は大切です。
しかし、資産形成を行う為のETF買いのスタートは・・・もう一度言います「今です」。
この件については相場歴の長い人ほど納得がしやすいかと思います。相場歴の短い人ほど「いや、そうは言っても」と食い下がりたくなるはずです。
論より証拠、次の事象を考えてみればわかります。
- アクティブ運用がパッシブ運用に勝てないという事実
拙者の参考記事:ヘッジファンドの苦境とETF
- 金融工学を駆使したヘッジファンドが、インデックス運用のバフェット氏に勝てないという事実
拙者の参考記事:バフェット氏の言っていること
上記二つの理由があれば、これ以上の説明は必要ないものと思います。
つまり、どんなに相場経験が長いプロが頑張っても、上手に相場の波(うねり)の上下を取ることはほぼ不可能に近いのです。もちろんプラスに持っていくことはできますが、それでも「相場平均」になかなか勝てないというのが(現在では)世の定説になりつつあります。
私自身もトレーダーとして、この市場平均になかなか勝てないというのは実感としてよくわかります。
特にリーマン・ショック以降の、世界中の中銀による低金利・量的緩和はジワジワと長期間に渡って株価指数(インデックス)を上昇させました。
プロのトレーダーにとって一番嫌なのは、このジリジリ上げなのです。短期勝負が多いトレーダーなら尚更です。押し目を待って買いたいし、高値にあるのを積極的に買いに行くのはやはりプロと言えども、いえプロであるからこそ避けたい事態なのです。
しかし、(特に米国の)株価指数(インデックス)はジリジリと高値を更新していってしまいます。
こういう現実から考えて、特にトレードが仕事ではない一般の方にとっては、やはり「思い立った時」に資産形成としてのETF買いをスタートするのが一番だと思います。
私自身は、短期トレードでは高値を成行で買うことは通常ありませんが、約1年前に行った長期でのETF買いは(米国株価指数などですが)高値を成行で買いました。
チャート的には普段なら絶対に買わない場所でしたが、思い立った時に買いました。実際その後は多少の下落に巻き込まれましたが、後日には回復して現在はそれなりの利益率となっています。
「完璧な場所で買う」というのはプロでさえ不可能なのです。ましてや一般の個人投資家は言わずもがなとなります。
長期保有での株価指数(インデックス)買いを検討している方の買い時は「思い立った時」で十分だと思います。