大統領選挙と株式市場の行方

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■ジョー・バイデン優勢

今年11月3日に大統領選挙の本投票があります。現職のドナルド・トランプ大統領が民主党のジョー・バイデン候補と一騎打ちすることになります。ジョー・バイデン氏はバラク・オバマ大統領時代に副大統領を務めた人です。

現在の有権者投票意向調査を見るとバイデンが優勢です。

次に賭け事のサイトでどちらの候補が勝つとゲーム参加者に予想されているか? を示すベッティング・アベレージを見ると、こちらもバイデンが伸びています。

次に株式市場ですが今年は2月19日から3月23日にかけて新型コロナウイルスで株式市場が急落しました。過去の大統領選挙の年のS&P500指数の動きを見ると春先に相場が下がるケースでは現職が敗北することが多かったです。

逆に現職大統領が勝利するシナリオでは株式市場は1年を通じて一本調子で上昇することが知られています。

これらのインジケーターから考えて、トランプ大統領は現時点では不利と判断します。

■不況のとき現職大統領が敗北しやすい

そもそも大統領選挙は通常であれば現職が有利です。第二次世界大戦以降、現職大統領が敗北したケースは3回しかありません。その全てのケースで経済は低迷していました。つまり有権者は不況の責任を大統領に求める傾向があるのです。

今回、米国は既に不況に入っています。なぜなら全米経済研究所(NBER)が「2020年2月に景気拡大局面はピークを付けた」と宣言したからです。NBERは超党派・非営利の研究機関でアメリカ経済が正式にリセッション入りしたかどうかを判定する組織です。米国のノーベル経済学賞受賞者20人をメンバーに含んでいます。

これによりリーマンショック後の2009年6月から始まった景気拡大局面が128か月後に終わったのです。これは1854年にビジネス・サイクルの研究が始まって以来、最長記録でした。

■今後のシナリオは?

以上の理由から今年はトランプ大統領が負けるシナリオを想定しておく必要があると思います。そこでもう一度大統領選挙の年のS&P500の動きがどうなる? というチャートを見て頂きたいのですが、現職が敗北するケース(灰色)では8月をピークに、そこから10月にかけてマーケットが調整することが多いです。

今年もそのパターンを踏襲するかどうか、注目したいと思います。