市場は6・7・9月の連邦公開市場委員会でそれぞれ0.50%の利上げを織り込んだ

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■連邦準備制度理事会のシグナル

米国の政策金利はフェデラルファンズ・レート(略してFFレート)です。FFレートの水準を決定する会合のことを連邦公開市場委員会(FOMC)と言います。

米国の中央銀行は連邦準備制度理事会(FRB)で、これまでに3月に0.25%、5月に0.50%の利上げが行われました。現行の政策金利は0.75%~1.00%のレンジとなっています。

前回FOMCのあった5月の時点では「6月に0.50%、そして7月にも0.50%の利上げを行う」ということがシグナルされました。

フェデラルファンズ・レートには先物があり、CMEというデリバティブ取引所で取引されています。

そこでの取引実勢価格から逆算される利上げ確率は、6月のFOMCでは、これを書いている6月7日の時点で97.2%の確率で0.50%の利上げ(=政策金利で1.25~1.50%)が織り込まれています。

(出典:CME FedWatch)

さらにその次の7月27日のFOMCでも0.50%の利上げがあり、政策金利は1.75~2.00%になると予想する市場参加者が87.6%となっています。

(出典:CME FedWatch)

ここまではジェローム・パウエル議長が前回のFOMCの記者会見でほのめかしたシナリオと全く同じです。

■市場参加者はタカ派金利政策が続くと感じている

しかしここへ来てFRBはさらにタカ派の金利政策を続行すると考える市場参加者が増えています。

その結果、9月21日のFOMCでも0.50%の利上げがあるとする市場参加者が60.4%に達しています。

(出典:CME FedWatch)

この部分が新しい展開であると言えるでしょう。

■背景

このようにタカ派的金利政策が続行すると考える市場参加者が増えた理由はインフレがなかなか収まらないという観測が台頭しているからです。

事実、全米平均レギュラーガソリン価格は$4.91の高値をつけています。いまはサマー・ドライビング・シーズンの真っただ中でガソリン需要がとりわけ強い時期です。その関係もあり騰勢は衰えを見せていません。ガソリン価格高はいろいろな物価に影響を与えます。

FRBがタカ派のスタンスを堅持すると見られるもうひとつの理由は率直に言って株式市場です。S&P500指数は5月20日にザラバ3,810.32の安値を付けた後出直っているのでFRBは市場に配慮する必要が無くなりました。

株高はゆくゆく金融コンディションの緩和の要因となるのでインフレを抑え込もうとするFRBの意図とは反対の効果をもたらす懸念があります。それはFRBの仕事をやりにくくするのです。

このような理由から米国株が上昇すればするほどFRBから聞こえてくるレトリックはタカ派なものになることが予想されます。