9つの代表的なチャートパターン その売買の仕方と注意点

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チャートを眺めていると、「チャートの形にパターンがありそうだ」と考える人も多いと思います。

そこでここではチャートのパターンに焦点を当てた「フォーメーション分析」について、代表的な9つのパターンをご紹介いたします。

チャートがこんな形だったら、今後相場はこうなりやすいという「フォーメーション分析(チャートのパターンで相場を分析する方法)」!

チャートを見ていて「あっ、この値動きは記事で読んだやつかも!」と思ったら、もう一度、この記事に取り上げたチャートの形状と同じかどうかをチェックしてみてくださいね。

 

1.チャートのパターンは2つに分けられる

チャートが特定の形状になった場合に、その後の値動きを経験則的、帰納法的に予想するチャート分析の1つが「フォーメーション分析」です。

「フォーメーション分析」は、トレンドの転換時、具体的には相場の天井や底値であらわれやすい反転パターン(リバーサル・フォーメーション)と、それまでのトレンドの継続時に小休止的にあらわれる継続パターン(コンティニュエーションフォーメーション)の2つに分けられます。

◎相場の反転パターンとは下の図の楕円で示した部分にあらわれるチャートの形になります。
 反転パターン(リバーサル・フォーメーション)
 20161214_0

◎相場の継続パターンとは下の図の楕円で示した部分にあらわれるチャートの形になります。
 継続パターン(コンティニュエーションフォーメーション)
 20161214_1

1-1 相場のトレンドが反転しそうなときにあらわれる「反転パターン」

それでは相場のトレンドが反転しそうなときにあらわれるチャートの形状はどういったものでしょうか?
下のイメージ図をご覧ください。

【反転パターン(リバーサル・フォーメーション)のイメージ図】
 20161214_2

「反転パターン」とは、トレンド相場が続いた後にチャートで上のような形の値動きがあらわれると、「トレンドが反転しやすい!」ということです。

1-2 相場のトレンドは今後も継続しそうなときにあらわれる「継続パターン」

次に相場のトレンドが継続しそうなときにあらわれるチャートの形状はどういったものでしょうか?
下のイメージ図をご覧ください。

【継続パターン(コンティニュエーション・フォーメーション)のイメージ図】

20161214_3 
「継続パターン」とは、トレンド相場が続いた後にチャートで上のような形の値動きがあらわれると「(それまでの)トレンドが継続しやすい」ということです。

「反転パターン」も「継続パターン」も、相場のこれまでのトレンドとチャートの形状をチェックすることで分析の精度が高まります。

2.「反転パターン」の代表的な5つの形

次に具体的なチャートを見てみようと思います。

2-1 ヘッド&ショルダーズ

下の図は、上昇トレンド相場におけるヘッドアンドショルダーズ・トップのイメージです。

売買のタイミングは、緑色のネックラインを割りこむタイミングと、もう一度ネックラインに戻るタイミングです。

※☆印が売買タイミング
 20161214_4
【具体例】
 20161214_5
上記のチャートは2016年2月15日に執筆した米ドル/円の分析記事で利用した米ドル/円の月足チャートで、ヘッドアンドショルダーズを形成していると予想。その後、米ドル/円は2016年6月には98.195まで下落いたしました。

2-2 ダブル

下の図は下降トレンドにおけるダブル・ボトムのイメージです。

売買のタイミングは、ヘッドアンドショルダーズと同じように、緑色のネックラインを割りこむタイミングと、もう一度ネックラインに戻るタイミングです。

※☆印が売買タイミング
 20161214_6
【具体例】
 20161214_7
上記のチャートは2008年から2010年までの豪ドル/円月足チャートです。

ダブル・ボトムを形成して安値からネックラインまでの大体、「倍返し」になっていることがわかります。

2-3 スパイク

下の図は上昇トレンドにおけるスパイク・トップのイメージです。

Vの字型に急激上昇し出来高も増加、その後、高い出来高のまま急激に下落し、トレンドが転換。

その後は下降トレンドとなるイメージです。
20161214_8 

【具体例】
 20161214_9
上記のチャートは2016年12月26日の分析で利用した豪ドル/円の週足チャートです。
2016年6月を底に上昇トレンドで推移し、12月に急上昇、その後、急落となっているため、「スパイク・トップ」を形成している可能性があると見ています。

20161214_10 
なお、上のチャートのように、急激に上昇して、窓を空(あ)けて離れ小島のようなローソクができ、その後、窓を空(あ)けて急落といったパターンを、「アイランド・リバーサル スパイク・トップ」、その逆を「アイランド・リバーサル スパイク・ボトム」と言います。

また、日本古来のチャート分析(酒田五法)では、このようなチャート形状をそれぞれ「三川 宵の明星」、「三川 明けの明星」といい、相場反転のパターンと言われています。

※酒田五法とは江戸時代の米相場で活躍した本間宗久が考案したとされるチャートのパターンから、今後の相場動向を予想する方法

2-4 ソーサー

下の図は下降トレンドにおけるソーサー・ボトムのイメージです。コーヒーカップの受け皿(ソーサー)のような形で下降トレンドの後に、緩やかな下落と緩やかな上昇、その後プラットホームと呼ばれるレンジ相場を形成後、上昇トレンドに入ります。

※プラットホームのレンジを上回ったときが売買タイミングになります
20161214_11 

2-5 ライン

下の図は下降トレンドにおけるライン・ボトムのイメージです。下降トレンドの後、狭いレンジ相場が継続し、出来高を伴って上昇トレンドに入ります。

※レンジの上限(抵抗線)を上回ったときが売買タイミングになります
 20161214_12

3.「継続パターン」の代表的な4つの形

3-1 トライアングル

トライアングルはその名のとおり、三角形のチャート形状です。トライアングルは数週間から数ヵ月かけて形成されると言われています。

価格が三角形を形成する前のトレンドに回帰する継続パターンになりますがその可能性があるということで、実際の売買は、価格が三角形の上辺と下辺のどちらかを超えたタイミングになります。
20161214_13 
【具体例】
20161214_14 

 なお、トライアングルは一般的に5つ以上の波(上のチャート 三角形の内側にある緑色のジグザグ)で作成されると言われています。

3-2 ペナント、フラッグ、ウエッジ

ペナントもチャートの形状は三角形です。

ただし、トライアングルが数週間から数ヵ月で作成されるのに対、ペナント(三角形の旗の形)やフラッグ(四角い旗の形)・ウェッジ(くさび型)は1ヵ月に満たない程度までの短・中期的なチャートのフォーメーションと言われています。

20161214_15

どの形状も具体的な売買に関しての考え方は同じで、価格がチャート上に引いた2つの緑色のラインのどちらかを超えたポイントになります。

※ただし、基本的には、これらのパターンを形成する前のトレンドに戻るケースが多い

4.チャートのパターンを利用して取引する上での4つの注意点

 

4-1 パターン形成前のトレンドを確認すること

転換パターン(リバーサル・フォーメーション)も継続パターン(コンティニュエーション・フォーメーション)もそれらのチャートパターンを形成する前のトレンドがどうだったのかが重要です。

 必ず、パターン形成前のトレンドを把握しておきましょう。

 形成前のトレンドとチャートパターンと予想
 『上昇トレンド』 ⇒ 転換パターン
  下降トレンドへ転換を予想できる

 『下降トレンド』 ⇒ 転換パターン
  上昇トレンドへ転換を予想できる

 『上昇トレンド』 ⇒ 継続パターン
  再度、上昇トレンド回帰を予想できる

 『下降トレンド』 ⇒ 継続パターン
  再度、下降トレンド回帰を予想できる

また、トレンド相場が続いた後に相場が保ち合いになったら、チャートがどういった形状になっているのかをしっかり確認しておくというのも1つの手です。

もしかしたら、反転パターンや継続パターンのどちらかを形成している可能性があるかもしれません。

4-2 チャートに線を引こう!

具体的な売買ポイントや相場のトレンドやチャートの形状を正しく把握するためにも、チャート上に線を引いて形状を確認しましょう!

ぱっと見、「ヘッドアンドショルダーズかな?」とか、「トライアングルかな?」というように分析するのではなく、実際にチャート上に線を引いて確認しましょう!

実際に線を引くことで、

「価格がネックラインを超えたら取引しよう」
「価格がトライアングルの上辺や下辺を超えたら取引しよう」

といったように、売買ポイントが明確になり「取引するシナリオ」がはっきりします。

4-3 他の分析手法も併用して分析の精度を上げよう

相場に絶対はありません。これらのチャートパターンも、あくまでも「そうなる可能性が高い」「過去そういうことが多かった。」ということで、絶対その通りになるというものでもありません。

したがって、予想の精度を上げるためにも移動平均線やRSIなどといった、他の分析手法も併用して、また、できれば出来高にも注意して分析の精度をあげましょう!

4-4 間違ったときは損切り

間違った判断をしてしまったら損切りをしましょう。

チャートを利用して売買する一番のメリットは、タイミングや価格水準といった売買のポイントや「取引のシナリオ」が明確になることです。

「取引のシナリオ」とは、具体的には「あるラインを価格が超えたらポジションを持つ」とか、「この線とこの線が交わったら売買する」といった具合です。

しかしながら、相場にだましはつきもの。

「あるラインを価格が超えたらポジションを持つ」という「取引のシナリオ」にしたがって実際にポジションを持ったけど、また、そのラインを越えて元に戻ってしまったら、「取引のシナリオ」は崩れたということになりますよね。

そして、そういう時には潔くポジションを決済できる寛容さが必要です。

相場では「損切りは早く、利(益)は伸ばせ」といいます。

シナリオが崩れたら、潔く損切り撤退し、次に戦いに備える。予想通りのシナリオなら、できるだけポジションは持ち続けて利益を伸ばす。

こういった取引がおこなえるように心がけましょう。

※多くの投資家は、ポジションを持って予想どおりに値段が動いても、早々に利益を確定してしまい、逆に予想に反して値段が動いた場合は想定以上の含み損になるまで損切りしないという傾向にあります。

そんな取引にならないように間違った場合は早めの損切りが必要です。相場は明日もあります。

5.まとめ

チャートパターンを見て取引する今回紹介した「フォーメーション分析」という手法は、日本、海外と場所は異なっていて古くから利用されています。

そして、それは同じチャートの形状、例えば、ヘッドアンドショルダーズは三尊天井や逆三尊、ダブルトップやダブルボトムは、毛抜き天井や毛抜き底、ソーサー・フォーメーションは団子天井やなべ底のように、海外でも日本の酒田五法でも似たパターン認識となっています。

これって面白いことですよね。

今でこそ、海外のチャート分析手法が日本でも利用され、日本のチャート分析手法が海外でも利用されるようになりましたが、それ以前の時代から、違う場所で同じようなチャートのパターンで、同じような分析がおこなわれていた。

しかも現代でも利用されているということは、それだけ、これらのチャートパターンに対しての確度が高いということだと思われます。

みなさんが、取引する通貨ペアや銘柄で、ここで紹介したチャートパターンが出ているかもしれません。

是非、ぱっと見ではなく実際にチャートに線を引いて、ここまでにご紹介したようなチャートのパターンになっているかどうかをチェックしてみてください。

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